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有機溶剤脱臭装置おすすめ3選|選び方や価格を徹底解説

有機溶剤脱臭装置おすすめ3選|選び方や価格を徹底解説

有機溶剤の臭いって、何かいい対策はないのかな?

脱臭装置って、たくさん種類があるけどどれを選べばいいのかな?

有機溶剤を使用する工場や研究施設では、作業中に発生する刺激臭やVOCへの対策が欠かせません。有機溶剤脱臭装置を導入すれば、発生源から蒸気を吸引し、活性炭などのフィルターで吸着することで、作業環境の改善につなげられます。

ただし、装置によって対応できる溶剤や処理風量、設置方法、価格が異なるため、現場に合った製品を選ぶことが大切です。

本記事では、有機溶剤脱臭装置の種類や選び方、費用相場、導入時の注意点を解説します。

有機溶剤対策におすすめの局所排気装置も紹介するため、臭気やVOCに悩んでいる事業者は参考にしてください。

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目次

有機溶剤脱臭装置とは?

有機溶剤脱臭装置とは?

有機溶剤脱臭装置は、塗料やインク、接着剤、洗浄剤などから発生する臭気やVOCを吸引・処理する設備です。作業者のばく露防止や作業環境の改善を目的として、工場や研究施設などで使用されています。

有機溶剤から発生する臭気やVOCを除去する装置

有機溶剤脱臭装置とは、作業中に揮発した有機溶剤の蒸気を吸引し、活性炭やゼオライトなどを利用して吸着したり、燃焼によって分解したりする装置です。有機溶剤には、トルエン、キシレン、酢酸エチル、アセトン、IPA、MEKなど、さまざまな種類があります。

これらは常温でも揮発しやすく、作業場に独特の刺激臭を発生させることがあります。有機溶剤脱臭装置を発生源の近くに設置すれば、蒸気が室内全体へ拡散する前に捕集できます。

装置によって処理方式や対応濃度が異なるため、使用する溶剤の種類や発生量を確認したうえで選ぶことが重要です。VOCは大気中で気体状となる有機化合物の総称であり、環境面からも排出抑制が求められています。

作業者の健康と周辺環境を守るために使用される

有機溶剤脱臭装置は、作業者が有機溶剤蒸気を吸い込むリスクを抑えるために使用されます。有機溶剤を十分な換気設備がない場所で扱うと、蒸気が作業者の呼吸域に滞留する可能性があります。

臭いが強く感じられる環境だけでなく、臭いに慣れて感じにくくなっている環境でも注意が必要です。また、工場の排気に有機溶剤が含まれていると、敷地外へ臭気が広がり、近隣からの苦情につながる場合があります。

VOCは光化学オキシダントや浮遊粒子状物質の原因物質の一つでもあるため、作業場内だけでなく周辺環境への配慮も必要です。発生量の削減や密閉化、局所排気、脱臭処理を組み合わせて対策しましょう。

局所排気装置・集塵機・空気清浄機との違い

有機溶剤脱臭装置と局所排気装置、集塵機、空気清浄機は、それぞれ主な役割が異なります。

局所排気装置は、有害な蒸気やガスを発生源の近くで捕捉し、ダクトを通じて屋外などへ排出する設備です。集塵機は、粉じんや煙、ミストなどの粒子状物質を捕集することを主な目的としています。

一般的な空気清浄機は室内全体のほこりや花粉、生活臭を減らすための製品であり、高濃度の有機溶剤蒸気への対応を想定していない場合があります。

有機溶剤脱臭装置は、活性炭などを利用してVOCや溶剤臭を吸着する点が特徴です。ただし、脱臭装置を設置するだけで法令上必要な局所排気装置を必ず代替できるわけではありません。

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装置の導入を検討する際は、法規制や労働安全衛生法上の要件を事前に確認し、必要な措置を満たしているか専門家に相談しましょう。

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有機溶剤脱臭装置の主な種類

有機溶剤脱臭装置には、活性炭吸着式やゼオライト吸着式、燃焼式、溶剤回収式などがあります。対象となるVOCの種類や濃度、処理風量、再利用の必要性に応じて、適切な方式を選びましょう。

活性炭吸着式|低濃度の有機溶剤や臭気を吸着する

活性炭吸着式は、多数の微細な孔を持つ活性炭に有機溶剤成分を吸着させる方式です。比較的低濃度のVOCや、作業場に漂う有機溶剤臭の処理に向いています。

装置の構造が比較的シンプルで、小型化しやすいため、工場の作業台や研究室、印刷機、インクジェットプリンター周辺などでも導入しやすい方式です。燃焼式と比べて運転時に高温を必要としない点もメリットです。

一方で、活性炭がVOCを吸着できる量には限界があります。吸着能力を超えると、有機溶剤成分が処理されないまま通過する破過が発生するため、定期的な交換や再生が必要です。使用する溶剤に適した活性炭が採用されているかも確認しましょう。

ゼオライト吸着式|VOCを選択的に吸着して処理する

ゼオライト吸着式は、細かな孔を持つ無機系の吸着材であるゼオライトを利用してVOCを吸着する方式です。ゼオライトは耐熱性があり、吸着したVOCを加熱して脱着し、濃縮したうえで燃焼処理するシステムにも使用されます。

低濃度かつ大風量の排気をそのまま燃焼処理すると、装置が大型化し、燃料費も高くなりやすい傾向があります。ゼオライトでVOCを濃縮してから処理すれば、後段の燃焼装置を小型化しやすく、エネルギー消費を抑えられる可能性があります。

ただし、VOCの種類や湿度によって吸着性能が変わるため、事前のガス分析が必要です。単純な臭気対策よりも、工場全体のVOC排出処理で採用されることが多い方式です。

直接燃焼式|高温で有機溶剤成分を酸化分解する

直接燃焼式は、有機溶剤を含む排ガスを高温に加熱し、VOCを二酸化炭素や水などへ酸化分解する方式です。複数の有機溶剤が混ざった排ガスや、比較的高濃度のVOCを処理したい場合に適しています。

吸着式のように活性炭を頻繁に交換する必要がなく、条件が整えば高い処理性能を期待できます。一方で、排ガス中のVOC濃度が低い場合は、燃焼温度を維持するために補助燃料が必要となり、ランニングコストが高くなる可能性があります。

塩素や硫黄などを含む物質を処理すると、腐食性ガスや別の有害物質が発生する場合があるため、後処理設備も必要です。対象物質や濃度を分析し、適切に設計することが重要です。

触媒燃焼式|触媒を使って比較的低温で分解する

触媒燃焼式は、白金やパラジウムなどの触媒を利用し、VOCの酸化反応を促進する方式です。直接燃焼式よりも比較的低い温度で有機溶剤成分を分解できるため、燃料消費を抑えやすい点がメリットです。

排ガスの濃度や処理量が安定している塗装、印刷、乾燥工程などで利用されることがあります。ただし、シリコン、硫黄、リン、重金属などが排ガスに含まれていると、触媒の性能が低下する触媒被毒が起こる可能性があります。

粉じんやミストが多い排気についても、前処理用フィルターが必要です。導入時には、VOCの種類だけでなく、排ガスに含まれる不純物や温度、湿度も調査し、触媒の交換費用を含めた運用コストを確認しましょう。

蓄熱燃焼式(RTO)|大風量の排ガスを効率よく処理する

蓄熱燃焼式はRTOとも呼ばれ、燃焼時に発生した熱を蓄熱材へ蓄え、次に流入する排ガスの予熱に再利用する方式です。大風量の排ガスを連続して処理する工場や、塗工、フィルム、印刷、化学製品の製造ラインなどで利用されています。

熱を回収して再利用するため、単純な直接燃焼式よりも燃料消費を抑えやすい点が特徴です。一方で、装置本体が大きくなりやすく、基礎工事やダクト工事、電気設備、制御設備なども必要となります。

初期費用が高額になりやすいため、小規模な作業台の臭気対策には適していません。VOC濃度や風量が大きく、長時間運転する工場ほど導入効果を得やすい方式です。

溶剤回収式|吸着した有機溶剤を再利用する

溶剤回収式は、活性炭などに吸着させた有機溶剤を蒸気や加熱によって脱着し、冷却・凝縮して液体として回収する方式です。回収した溶剤を精製して再利用できれば、原材料費の削減や廃棄物の削減につながります。

単価の高い溶剤や、単一成分に近い溶剤を大量に使用する工場では、導入費用を回収しやすい可能性があります。一方で、複数の溶剤が混ざっている場合や、水との分離が難しい場合は、回収後の精製工程が複雑になります。

溶剤を燃焼させて処理する方式とは異なり、資源として再利用できることが大きな特徴です。回収量、溶剤の純度、再利用先、廃液処理費まで含めて費用対効果を検討しましょう。

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溶剤の種類や濃度によって最適な処理方式は異なります。事前に排ガス分析を行い、プロの意見を聞くことが失敗を防ぐ近道です。

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有機溶剤脱臭装置の選び方

有機溶剤脱臭装置を選ぶときは、処理対象となる溶剤や発生量、必要風量を明確にすることが大切です。性能だけでなく、防爆対策やフィルター交換、設置後の保守まで比較しましょう。

使用している有機溶剤の種類に合わせて選ぶ

最初に、作業場で使用している有機溶剤の名称と成分を確認しましょう。トルエン、キシレン、MEK、アセトン、IPA、酢酸エチル、ジクロロメタンなど、有機溶剤によって物性や吸着されやすさが異なります。

すべてのVOCを一つの活性炭で同じように処理できるとは限りません。水分の影響を受けやすい物質や、活性炭への吸着性が低い物質もあるため、メーカーへ安全データシートを提示し、対応可否を確認することが大切です。

複数の有機溶剤を混合して使用している場合は、混合比率や使用量も伝えましょう。対象物質を明確にせず、臭いの強さだけで装置を選ぶと、期待した脱臭効果を得られない可能性があります。

有機溶剤の濃度と発生量に合う処理方式を選ぶ

有機溶剤の濃度と発生量によって、適した処理方式は異なります。低濃度で発生量が比較的少ない場合は、活性炭吸着式の小型装置が選択肢になります。低濃度でも処理風量が非常に大きい場合は、ゼオライトで濃縮した後に燃焼する方式が適している可能性があります。

高濃度のVOCが連続して発生する工場では、直接燃焼式や触媒燃焼式、RTOなどを検討します。ただし、高濃度の可燃性ガスを吸引すると、火災や爆発の危険性が高まるため、安全性を考慮した設計が必要です。作業時間中の平均濃度だけでなく、容器を開けた瞬間や洗浄作業時などに発生する最大濃度も把握しましょう。

必要な処理風量と吸引能力を確認する

脱臭装置を選ぶ際は、カタログに記載された最大風量だけでなく、実際の使用条件で必要な吸引能力を確認する必要があります。フードと発生源の距離が離れていたり、周囲に強い気流があったりすると、有機溶剤蒸気を十分に捕捉できない可能性があります。

また、ダクトが長い場合や曲がりが多い場合は圧力損失が大きくなり、実際の風量が低下します。局所排気装置は、有機溶剤蒸気が作業者側へ流れる前に、発生源で捕捉できるように設計することが重要です。

メーカーへ作業台の寸法や発生源の位置、フードの形状、作業方法を伝え、必要風量と静圧を計算してもらいましょう。

脱臭効率とVOC除去性能を確認する

製品を比較するときは、「臭いを軽減できる」という説明だけでなく、対象溶剤に対する除去性能を確認しましょう。VOC除去率は、入口濃度、出口濃度、処理風量、測定時間、フィルターの使用状態によって変化します

新品フィルターを使用した短時間の試験結果だけでは、実際の連続運転時の性能を判断できない場合があります。使用予定の溶剤を使った試験データや導入事例があるかをメーカーへ確認すると安心です。

また、臭気濃度の低下と有害物質濃度の低下は必ずしも同じではありません。人が臭いを感じなくなっても、安全な濃度まで低下したとは限らないため、必要に応じてVOC測定や作業環境測定を実施しましょう。

防爆仕様や火災対策の有無を確認する

可燃性の有機溶剤を扱う場合は、防爆仕様や火災対策の確認が欠かせません。有機溶剤蒸気が一定濃度以上になると、電気機器の火花や静電気、加熱部分などが着火源となる可能性があります

モーターやスイッチ、配線が使用環境に適した仕様か、アース接続が可能か、静電気対策が講じられているかを確認しましょう。活性炭はVOCを吸着すると発熱する場合があり、溶剤の種類や濃度、吸着量によっては温度管理も必要です。

単に「有機溶剤対応」と表示されているだけで判断せず、使用する物質の引火点や爆発範囲、安全データシートをメーカーへ提示してください。防爆エリアに設置する場合は、専門業者による設計が必要です。

フィルター交換やメンテナンスのしやすさで選ぶ

有機溶剤脱臭装置は、導入後も継続的なメンテナンスが必要です。活性炭フィルターは消耗品であり、吸着能力が低下したら交換または再生しなければなりません。フィルターの価格だけでなく、交換頻度、納期、廃棄方法、交換作業に必要な人数も確認しましょう。

大型のフィルターは重量があり、現場の作業者だけでは交換が難しい場合があります。フィルター交換時に有機溶剤が再び揮発する可能性もあるため、保護具や換気方法についても手順を定めておく必要があります。

差圧計やフィルター交換警報、VOC測定器などが利用できる装置であれば、交換時期を判断しやすくなります。再生可能な活性炭を利用できるかも確認しましょう。

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初期費用だけでなく、フィルターの交換頻度やメンテナンスの手間など、将来的なランニングコストも考慮して選定しましょう。

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有機溶剤対策におすすめの局所排気装置

有機溶剤対策では、発生源の近くで蒸気を吸引し、作業者の呼吸域へ広がる前に処理できる装置が適しています。ここでは、VOCや有機溶剤臭の処理に対応するBAシリーズを紹介します。

BA500S(高性能な主力モデル)

BA500Sは、有機溶剤による臭気やVOCへの対策を重視したい現場に適した主力モデルです。メインフィルターとバックアップフィルターに活性炭を使用し、HEPAフィルターも組み合わせているため、有機溶剤蒸気と微粒子の両方を処理できます。

ダクト工事をせずに設置しやすく、作業場所の変更やライン増設にも対応しやすい点が特徴です。BA500シリーズは、メーカー公式サイトで発散防止抑制措置対応機種として案内されています。

ただし、局所排気装置の代替として使用する場合は、装置を購入するだけで自動的に認められるわけではありません。作業環境測定で第一管理区分となることなどの条件を満たし、所轄労働基準監督署長の許可を受ける手続きが必要です。

▶︎BA500Sの製品概要はこちら

BA400T(汎用的なバランスモデル)

BA400Tは、活性炭フィルターとHEPAフィルターを使用し、有機溶剤から発生するVOCや臭気、細かな粉じんを処理するモデルです。高温で燃焼処理する大型設備と比べて設置しやすく、インクジェットプリンター周辺や接着、洗浄、塗布など、局所的に有機溶剤を使用する作業に向いています。

キャスター付きで移動させやすく、ダクト工事が不要なため、作業工程の変更が多い現場でも活用しやすいでしょう。メンテナンスは主にフィルター交換となるため、複雑な燃焼設備を管理する必要がありません。

ただし、BA400Tは公式サイト上で局所排気装置として応用可能な機種とされており、法令上必要な設備の代替可否は、作業内容や設置条件に応じて確認が必要です。

▶︎BA400Tの製品概要はこちら

BA400S(コンパクトな標準モデル)

BA400Sは、限られた設置スペースで有機溶剤臭やVOCへの対策を行いたい現場に適したモデルです。活性炭とHEPAフィルターによって、有機溶剤蒸気と微粒子を処理します。基本的な性能やサイズはBA400Tと同等とされており、BA400Sは外装にステンレスが使用されています。

さびや汚れへの配慮が必要な製造現場や、装置表面を清掃しながら使用したい環境でも検討しやすいでしょう。キャスター付きで移動させやすく、大規模なダクト工事を行わずに設置できる点もメリットです。

ただし、処理可能な濃度や風量には限界があります。大量の有機溶剤を使用する工程では、事前にVOC濃度を測定し、必要な吸引能力を満たすか確認してください。

▶︎BA400Sの製品概要はこちら

有機溶剤脱臭装置の価格・費用相場

有機溶剤脱臭装置の価格は、小型の吸着式装置か、大型のVOC処理設備かによって大きく異なります。本体価格だけでなく、設置工事やフィルター、燃料、電気代も含めて比較しましょう。

小型有機溶剤脱臭装置の本体価格

小型有機溶剤脱臭装置の本体価格は、数十万円から200万円前後が一つの目安です。一般的な脱臭装置の価格データでは、10万円程度から200万円を超える製品まで幅があり、平均価格は約87万円とされています。

ただし、有機溶剤に対応した高性能活性炭やHEPAフィルター、警報機能、大風量ブロワーを搭載した製品は高額になりやすい傾向があります。フードやアーム、ホース、測定器などが別売りの場合は、追加費用も必要です。

また、BAシリーズのように価格が見積もり制となっている製品もあります。必要以上に大きな装置を選ぶと本体費用やフィルター費用が増えるため、使用する溶剤、濃度、風量を伝えたうえで見積もりを取りましょう。

工場向け大型VOC処理装置の導入費用

工場向けの大型VOC処理装置は、数百万円から数千万円以上になることがあります。活性炭吸着塔や溶剤回収装置、触媒燃焼装置、RTOなどは、処理風量やVOC濃度に合わせた個別設計になることが多く、本体以外にも基礎工事、ダクト工事、電気工事、制御盤、煙突、前処理設備などの費用が発生します。

小型VOC処理装置では100万~250万円程度の例がある一方、大風量を処理する設備では4,000万円前後になるケースもあります。大型設備は初期費用が高いものの、熱回収や溶剤回収によってランニングコストを抑えられる可能性があります。

導入前には、複数社へ現地調査と提案を依頼し、処理性能と総費用を比較しましょう。

フィルター交換・電気代・保守にかかるランニングコスト

有機溶剤脱臭装置のランニングコストには、活性炭やHEPAフィルターの交換費、電気代、点検費、修理費、廃棄費などが含まれます。活性炭の交換頻度は、VOCの種類や濃度、使用時間、湿度、活性炭量によって大きく変わります。

高濃度の有機溶剤を長時間吸引する場合は、短期間で交換が必要になることもあります。燃焼式では、送風機の電気代に加えて、燃焼温度を維持するためのガスや灯油などの燃料費が発生します。

触媒式では、触媒の交換費も考慮しなければなりません。見積もりを比較するときは、本体価格だけでなく、想定使用条件に基づいた年間ランニングコストを提示してもらい、5年程度の総額で比較することが大切です。

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安価な製品だけでなく、長期的な運用を見据えた総コスト(TCO)で比較検討することが重要です。

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有機溶剤脱臭装置が必要な業種・作業

有機溶剤脱臭装置は、塗装、印刷、接着、洗浄、試験研究など、VOCが発生するさまざまな現場で必要とされます。臭気が目立たない場合でも、使用量や作業方法を確認して対策しましょう。

塗装・塗料を使用する工場

塗装工場では、塗料を希釈するシンナーや、塗装後の乾燥工程からトルエン、キシレン、酢酸エチルなどのVOCが発生する場合があります。特にスプレー塗装では、溶剤蒸気だけでなく、塗料ミストも空気中に飛散します。

そのため、活性炭だけでなく、プレフィルターやミストフィルターを組み合わせた設備が必要です。小規模な補修塗装では局所排気と小型脱臭装置を組み合わせ、大規模な塗装・乾燥ラインでは吸着濃縮装置やRTOなどを検討します。

環境省によると、塗料からの揮発は国内におけるVOC排出の大きな発生源とされています。塗着効率の改善や溶剤使用量の削減と、排気処理設備を組み合わせることが重要です。

印刷・インクを使用する事業所

印刷工場では、インクや洗浄液、希釈剤から有機溶剤が揮発します。グラビア印刷やフレキソ印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷など、印刷方式によって使用する溶剤や発生量が異なります。

印刷機の稼働中だけでなく、インクの補充や版の洗浄、ウエスの保管時にもVOCが発生するため注意が必要です。発生量が少ない機械では、印刷ヘッドや排出口の近くにフードを設置し、小型の活性炭式脱臭装置で処理する方法があります。

大量の溶剤を使用する連続印刷ラインでは、排ガスを集約して燃焼処理したり、溶剤回収装置を導入したりする方法が適しています。廃ウエスや溶剤容器の密閉管理も行いましょう。

接着剤・洗浄剤を使用する製造現場

製品の組立や貼り合わせ、部品洗浄を行う現場でも、有機溶剤脱臭装置が必要になる場合があります。接着剤にはトルエンや酢酸エチル、MEKなどが含まれることがあり、塗布後の乾燥中にもVOCが発生します。

金属部品や電子部品の脱脂洗浄では、IPAやアセトン、炭化水素系洗浄剤などが使用されます。作業容器のふたを開けたままにすると、使用していない時間にも有機溶剤が揮発し続けるため、密閉できる容器を使用することが大切です。

脱臭装置を選ぶ際は、通常作業時だけでなく、部品を槽へ投入するときや取り出すときに発生する蒸気も捕捉できるようにします。フードの位置と作業者の立ち位置も確認しましょう。

研究所・検査室・実験室

研究所や検査室では、一度に使用する有機溶剤の量が少なくても、多種類の試薬を扱うことがあります。ドラフトチャンバー内で作業していても、廃液容器への移し替えや器具の洗浄、試料の乾燥などの際にVOCが発生する可能性があります

また、実験内容が頻繁に変わる施設では、固定式のダクト設備だけでなく、移動可能な小型脱臭装置が役立つ場合があります。ただし、家庭用空気清浄機を実験室へ置くだけでは、発生源から有機溶剤蒸気を確実に捕捉できません。

使用する試薬の安全データシートを確認し、必要に応じてドラフトチャンバー、局所排気装置、密閉容器、呼吸用保護具などを組み合わせて対策しましょう。

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臭気を感じなくてもVOC濃度が高い場合があります。定期的な作業環境測定を怠らないようにしましょう。

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有機溶剤脱臭装置を導入するメリット

有機溶剤脱臭装置を導入すると、作業者のばく露防止や臭気の軽減、近隣対策、VOC排出量の削減につながります。現場の安全性だけでなく、働きやすさの改善も期待できます。

作業者が有機溶剤蒸気を吸い込むリスクを抑えられる

有機溶剤脱臭装置を発生源の近くに設置すれば、蒸気が作業場全体へ拡散する前に吸引できます。特に、作業者の顔と発生源の間を有機溶剤蒸気が通過する作業姿勢では、呼吸域へ蒸気が流れ込みやすくなります。

適切な位置にフードを設置し、十分な風量で吸引することで、吸入ばく露の低減が期待できます。ただし、装置を設置しただけで安全が保証されるわけではありません。作業者がフードの外で作業したり、吸引口を塞いだりすると性能を発揮できません。

作業手順を見直し、発生源をできるだけ密閉するとともに、必要に応じて作業環境測定や個人ばく露測定を実施することが大切です。

作業場に残る有機溶剤特有の臭いを軽減できる

活性炭吸着式の脱臭装置を導入すると、作業場に漂うシンナーやインク、接着剤、洗浄剤などの臭いを軽減できます。臭気が強い環境では、作業者が不快感を覚えたり、集中しにくくなったりすることがあります。

また、作業服や製品、梱包材に臭いが付着し、別の部屋へ持ち込まれるケースもあります。発生源の近くでVOCを吸引・吸着すれば、空間全体へ臭いが広がるのを防ぎやすくなります。

ただし、臭いが弱くなったことだけで安全性を判断してはいけません。人の嗅覚は個人差が大きく、臭いに慣れると感じにくくなります。脱臭効果は感覚だけで判断せず、VOC濃度や作業環境測定の結果でも確認しましょう。

工場周辺への臭気拡散や近隣トラブルを防ぎやすい

工場内で発生した有機溶剤臭が換気扇や窓からそのまま排出されると、風向きによって住宅や店舗へ広がる場合があります。工場内では気にならない程度でも、敷地外では異臭として認識され、近隣住民からの苦情につながる可能性があります。

排気口の位置を高くするだけでは臭気成分そのものは減らないため、排出前に活性炭吸着や燃焼処理を行うことが重要です。有機溶剤脱臭装置を導入する際は、工場内の作業環境だけでなく、排気口におけるVOC濃度や臭気濃度も確認しましょう。

自治体によっては悪臭やVOCに関する条例が定められている場合があるため、地域の規制も確認する必要があります。

VOCの排出量を抑えて環境負荷を軽減できる

有機溶剤脱臭装置を適切に運用すれば、大気中へ放出されるVOCの量を抑えられます。VOCは、光化学オキシダントや浮遊粒子状物質の生成に関係する物質です。

一定規模以上の施設には大気汚染防止法に基づく排出規制が適用されるほか、規制対象外の事業者にも自主的な排出削減が求められています。

脱臭装置だけに頼るのではなく、低VOC塗料や水性インクへの切り替え、溶剤容器の密閉、洗浄方法の見直し、塗着効率の向上なども組み合わせましょう。

溶剤回収装置を利用して再使用できれば、VOC排出量だけでなく、新しい溶剤の購入量や廃液量の削減にもつながります。

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脱臭装置は一つの対策に過ぎません。換気や作業手順の見直しと組み合わせて、総合的な安全対策を行いましょう。

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有機溶剤脱臭装置を使用するときの注意点

有機溶剤脱臭装置は、適切に使用・管理しなければ性能が低下します。活性炭の交換時期や火災対策、フードの位置、定期点検などを確認し、安全な状態を維持しましょう。

活性炭や吸着材は定期的に交換する

活性炭やゼオライトなどの吸着材は、長期間使い続けられるものではありません。吸着できるVOCの量には限界があり、使用時間の経過とともに性能が低下します。交換時期は、稼働時間だけで一律に判断するのではなく、VOCの種類、入口濃度、処理風量、湿度、活性炭量などを考慮して決める必要があります。

臭いが再び強くなってから交換する方法では、作業者が処理されていないVOCへばく露する可能性があります。メーカーが示す交換目安を確認し、必要に応じて出口側のVOC濃度を測定しましょう。使用済み活性炭には有機溶剤が吸着しているため、通常のごみとして処分せず、法令やメーカーの指示に従って適切に処理してください。

吸着材の破過や性能低下を見逃さない

破過とは、活性炭などの吸着材がVOCを十分に保持できなくなり、処理対象の成分が出口側へ漏れ始める状態です。吸着材の表面が見た目で汚れていなくても、内部では吸着能力が限界に達している場合があります。

破過を見逃すと、装置を運転していても有機溶剤蒸気が作業場へ戻ったり、そのまま屋外へ排出されたりします。出口側にVOCセンサーを設置する方法や、定期的に入口・出口濃度を測定する方法が有効です。

臭いの変化も参考になりますが、臭気だけで正確に判断することはできません。使用量や運転時間、フィルター交換日を記録し、実際の測定結果をもとに現場ごとの交換周期を設定しましょう。

可燃性溶剤を扱う場合は火災・爆発対策を行う

トルエン、キシレン、アセトン、MEK、IPAなど、多くの有機溶剤には可燃性があります。蒸気を高濃度で脱臭装置へ吸引すると、装置内部で可燃性ガスが爆発範囲に達する可能性があります

また、活性炭への吸着熱や静電気、モーターの火花などが着火源となることも考えられます。装置を選ぶ際は、防爆仕様の必要性を専門業者へ確認しましょう。装置やダクトのアース接続、静電気対策、温度監視、火災検知、消火設備なども検討します。

溶剤の安全データシートには、引火点や爆発範囲、消火方法などが記載されています。複数の溶剤を使用する場合は、最も危険性の高い条件を基準に安全対策を設計することが重要です。

有機溶剤の発生源に合ったフードを設置する

局所排気や脱臭装置の効果は、フードの形状と設置位置によって大きく変わります。吸引風量が大きい装置でも、フードが発生源から離れていると、有機溶剤蒸気を十分に捕捉できません

可能であれば、発生源を囲う囲い式フードや、作業に支障がない範囲で近づけられる外付け式フードを使用します。作業者が発生源とフードの間に立つ配置は、蒸気が作業者の顔を通過してから吸引されるため避けましょう。

扇風機やエアコン、開放された窓からの気流も捕捉性能に影響します。実際の作業中に煙やスモークテスターを使って気流を確認し、有機溶剤蒸気がフードへ向かって流れているかを確かめることが大切です。

定期自主検査と作業環境測定を実施する

有機溶剤業務に使用する局所排気装置は、法令に基づく点検や定期自主検査が必要になる場合があります。厚生労働省の資料では、対象となる局所排気装置について1年以内ごとに1回の定期自主検査と、1月以内ごとに1回の点検が示されています

また、有機溶剤業務を常時行う対象作業場では、原則として6月以内ごとに1回の作業環境測定と結果の評価が必要です。検査では、フードやダクト、ファンの損傷、腐食、堆積物、吸引能力などを確認します。

異常があれば直ちに原因を調査し、補修しなければなりません。脱臭装置を追加した後も、作業環境が改善されているかを測定結果で確認しましょう。

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メンテナンス記録をしっかり管理し、フィルターの交換時期を可視化することで、安定した性能を維持できます。

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有機溶剤脱臭装置を導入する流れ

有機溶剤脱臭装置を導入する際は、現場調査、装置選定、設置、効果確認の順に進めます。価格だけで製品を決めず、実際の作業条件で必要な処理性能を満たすか確認しましょう。

STEP

使用している有機溶剤の種類と発生状況を調査する

最初に、現場で使用している有機溶剤の種類、使用量、作業時間、発生源を調査します。安全データシートを用意し、対象物質の引火点や有害性、蒸気圧なども確認しましょう。

次に、有機溶剤を使用する作業だけでなく、容器の開閉、希釈、洗浄、廃液の移し替え、乾燥など、VOCが発生する工程を洗い出します。可能であれば、通常作業時と発生量が多い作業時のVOC濃度を測定してください。

室内の広さや天井の高さ、既存換気設備、給気の位置、作業者の立ち位置なども記録します。これらの情報をメーカーへ伝えることで、必要な処理方式や風量、フード形状を提案してもらいやすくなります。

STEP

必要風量や設置スペースに合う装置を選定する

現場調査の結果をもとに、必要な吸引風量と処理能力を計算します。小規模な局所作業では可搬型の活性炭式装置、大風量の生産設備では吸着塔や燃焼式装置などが選択肢になります。

装置本体の寸法だけでなく、吸引ホースやフード、フィルター交換用の作業スペースも確認しましょう。大型設備では、ダクト経路、屋外設置場所、基礎、電源、燃料、排気口などの検討も必要です。

複数のメーカーから提案を受ける場合は、同じVOC濃度と処理風量の条件で見積もりを依頼してください。本体価格だけでなく、フィルター費、電気代、燃料費、点検費を含めた年間コストと、想定される除去性能を比較しましょう。

STEP

設置後に吸引性能と脱臭効果を確認する

装置の設置後は、運転音や吸引感だけで判断せず、実際に有機溶剤を使用した状態で性能を確認します。スモークテスターなどを使用して、発生した蒸気がフードへ確実に吸い込まれているかを確認しましょう。

必要に応じて、フード付近の風速やダクト内風量、装置の入口・出口におけるVOC濃度を測定します。設置前後の作業環境測定結果を比較すれば、改善効果を客観的に評価できます。

期待した効果が得られない場合は、単純に装置を大型化する前に、フードの位置や形状、作業方法、給気の状態を見直してください。フィルター交換時期や日常点検の内容も決め、担当者が記録を残せる運用体制を整えましょう。

排気装置ネットコンシェルジュ

導入前の現地調査は必須です。実際の作業環境や気流を専門家に見てもらい、設計の齟齬をなくしましょう。

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有機溶剤脱臭装置に関するよくある質問

有機溶剤脱臭装置については、家庭用空気清浄機との違いやダクト工事の必要性、レンタルの可否などがよく質問されます。導入前に疑問点を解消しておきましょう。

家庭用空気清浄機で有機溶剤を除去できる?

家庭用空気清浄機に活性炭フィルターが搭載されている場合、少量の生活臭や一部のVOCを吸着できる可能性はあります。しかし、工場や研究室で発生する有機溶剤蒸気の処理を目的として設計されているとは限りません

活性炭量が少ない製品では短期間で吸着能力が低下し、高濃度の有機溶剤を十分に処理できない可能性があります。また、吸引口を発生源の近くに設置できず、作業者の呼吸域へ蒸気が広がることもあります。

有機溶剤業務では、家庭用空気清浄機を法令上必要な局所排気装置の代わりに使用することは避けましょう。対象溶剤への対応性能が示された業務用装置を選び、必要な風量や安全対策を確認してください。

ダクト工事なしで設置できる有機溶剤脱臭装置はある?

活性炭フィルターで有機溶剤蒸気を吸着し、処理した空気を室内へ戻す循環型の装置であれば、屋外までのダクト工事をせずに設置できる場合があります。BA400S、BA400T、BA500Sなども、メーカー公式サイトでダクト工事が不要な製品として案内されています。

可搬型であれば、作業場所の変更や設備の増設にも対応しやすいでしょう。ただし、ダクトが不要だからといって、すべての現場で局所排気装置の代替として使用できるわけではありません。

使用する有機溶剤の種類や濃度、作業環境測定結果、法令上の設備要件を確認する必要があります。高濃度や大風量のVOCが発生する現場では、屋外排気や大型処理設備が必要になる可能性があります。

有機溶剤脱臭装置はレンタルできる?

有機溶剤脱臭装置は、メーカーや販売会社によってレンタルやデモ機の貸し出しに対応している場合があります。短期間の試験作業や繁忙期だけ使用したい場合、購入前に実際の脱臭効果を確かめたい場合に便利です。

レンタルを利用すれば初期費用を抑えられますが、フィルター交換費や送料、設置費、測定費が別途必要になることがあります。また、長期間利用すると購入より総額が高くなる可能性があります。

契約前に、対応溶剤、処理風量、レンタル期間、フィルター交換の負担、故障時の対応を確認しましょう。法令上の局所排気装置として使用する場合は、レンタル製品であっても必要な届出や許可、性能確認が省略されるわけではありません。

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排気装置のことなら排気装置ネットへ

有機溶剤による臭気やVOCにお悩みの方は、排気装置ネットへご相談ください。

有機溶剤脱臭装置は、使用する溶剤の種類や濃度、作業方法、設置スペースによって適した製品が異なります。

排気装置ネットでは、高性能な主力モデルのBA500Sをはじめ、汎用性に優れたBA400T、コンパクトで導入しやすいBA400Sなど、現場に合わせた排気装置を検討できます。ダクト工事を行わずに設置できる製品を探している場合や、活性炭フィルターによるVOC対策を行いたい場合にもおすすめです。

製品選びで迷っている方は、使用している有機溶剤や作業環境、必要な処理風量を整理したうえでお問い合わせください。現場に適した排気装置を導入し、安全で快適な作業環境を目指しましょう。

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